【2023年版】ebayセラーの青色確定申告(完全マニュアル)
当記事では「ebayセラーの青色確定申告の方法」について、実際に会計ソフトの操作画面や作成した書類、e-Tax(WEB版)の操作画面を見せながら詳細に解説します。
当記事を読んで青色確定申告を行うと下記の様なメリットを得られます。
当記事を読んで得られるメリット
- 合計113万円(基礎控除48万円+青色申告特別控除65万円)の控除が受けられる
- ネットで全ての作業が完結し郵送や税務署に行くといった手間がかからない
- ebayセラーとしてどの様に仕訳して帳簿を作成すれば良いかわかる
- 消費税還付の申告ができる
- 配当金還付(配当控除)の申告ができる
下記が当記事の目次になります。各目次がリンクになっていますので、一部だけ読みたい場合はリンクで飛んでください。
本記事の目次
- 1.帳簿の作成方法
- 1-1.帳簿の形式
- 1-2.売上高とebayへの支払手数料の仕訳
- 1-3.仕入高の仕訳入力
- 1-4.経費①:配送料(荷造運賃)の仕訳入力
- 1-5.経費②:消耗品、交通費、資格試験料(簿記検定等)などの仕訳入力
- 1-6.Payoneer口座から国内銀行へ送金した時の仕訳
- 2.会計ソフトを使った確定申告書作成
- 2-1.消費税還付用の書類作成
- 2-2.青色申告用の書類作成
- 3.e-Tax(WEB版)を使った確定申告書の提出
- 3-1.e-Tax(WEB版)を使うための事前準備
- 3-2.確定申告書(所得税)の提出
- 3-3.確定申告書(消費税)の提出
- 4.最後に
それでは順番に解説をしていきます。
1.帳簿の作成方法
確定申告で最大の控除枠を獲得し、さらに輸出事業者(ebayセラー)として消費税還付を受けるには、適切な形式で帳簿を作成する必要があります。まずはその「帳簿の形式」について解説します。
1-1.帳簿の形式
確定申告で最大の控除枠と消費税還付を獲得するには、最低限、下記の勘定科目を正確に把握・仕訳した上で複式簿記形式かつ税抜経理方式で帳簿を作成する必要があります。
- 売上高とebayへの支払手数料
- 仕入高
- 経費①:荷造運賃(配送料など)
- 経費②:消耗品、交通費、研修採用費(資格試験料など)
- Payoneer口座から国内銀行へ送金した時の仕訳
複式簿記形式とは各取引ごとの「仕訳」を帳簿に入力する帳簿作成形式のことです。
複式簿記形式の適用については「マネーフォワードクラウド確定申告」や「弥生会計」、「freee会計」といった会計ソフトを使えば自動で複式簿記形式になりますので心配ありません。
ただし税抜経理方式の適用については会計ソフト側で事前に基本設定を行なっておく必要があります。当記事では「会計ソフト:マネーフォワードクラウド確定申告」における基本設定方法を解説します。
具体的に行う基本設定は下記の3つです。
- 消費税課税形式の設定:原則課税(個別対応方式)
- 経理方式の設定:税抜(内税or別記、おすすめは「内税」)
- 税区分の設定:消費税還付に必要な税区分を仕訳の際に選択できる状態にします
会計ソフト「マネーフォワードクラウド確定申告」の場合、まず「ホームページ>各種設定>事業者」をクリックします。
すると下記の様な、帳簿作成における「消費税」の設定画面がありますので、ここで「課税形式」と「経理方式」について設定します。
課税形式については「原則課税(個別対応方式)」を選択します。
もう1つの「原則課税(一括比例分配方式)」でも消費税還付を受けられるのですが、こちらを選ぶと「免税売上高や課税売上高を正確に集計した資料」を別途作成する必要があり、作業コストが高くつきます。
また、一括比例分配方式にしたからといって劇的に消費税還付金額が増える訳でもなく、場合によっては個別対応方式よりも還付金が少なくなるケースもあります。
そのため、当記事では会計ソフトの機能だけで必要な資料全てを自動作成できる「原則課税(個別対応方式)」をおすすめします。
続けて税区分の設定についてです。「ホームページ>各種設定>税区分」をクリックします。
すると下記の様な画面が表示されますので、まずは左上の「課税形式」タブのリストから「原則課税(個別対応方式)」を選択します。すると帳簿で仕訳をする際に選択可能な税区分が一覧で表示されるので、ebayの様な輸出事業でよく使う「輸出売上0%(輸売0%)」、「課税仕入10%(課仕10%)」、「共通課税仕入10%(共-課仕10%)」にチェックを入れます。(元々チェックが入っていればそのままでOKです)
チェックを入れると下の画像の様に、仕訳入力をする際に上記の税区分も選択できる様になります。
以上で「帳簿の形式」の基本設定は完了です。
続けて、各勘定科目の仕訳入力について解説していきます。
1-2.売上高とebayへの支払手数料
まず売上高の仕訳についてです。
帳簿には売上高を[円]で入力する必要があり、ebayの様な輸出事業における売上高[円]は下記の式で計算します。
-
売上高[円] = 商品の販売価格[ドル] ✖️ TTM為替レート[円/ドル]
「ドル円為替レート」というと1つしか存在しないかの様に思いますが、実は取引所や計算方法によって異なり、多数のドル円為替レートが存在します。そのため、国税庁は原則として「T.T.M為替レート(以降「TTMレート」と呼称)」を使うことを下記の様に定めています。
【国税庁HPの公開文書(抜粋)】
外貨建てにより行った資産の譲渡等の対価の額又は課税仕入れに係る支払対価の額の円換算は、原則として事業者が資産の譲渡等を行った日の対顧客直物電信売買相場の仲値(T.T.M)によるものとされますが、継続適用を条件として、資産の譲渡等の対価の額についてはその計上する日の電信買相場(T.T.B)により、課税仕入れに係る支払対価の額についてはその計上する日の電信売相場(T.T.S)によることも認められることになります。
ebayセラーの場合、使用すべき最も理想的なTTMレートは「Payoneer口座からお金を受け取る日本国内の銀行のTTMレート」です。そのため、Payoneerの送金先である日本の銀行が使用しているTTMレートで売上計算を行うことができると理想的です。
しかしTTMレートは全ての取引所や銀行が見やすい形で公開している訳ではありません。例えば、日本で人気の「楽天銀行」はTTMレートをネット公開しておらず、メールで問い合わせたとしてもTTMレートの情報を提供してもらうことはできません。(実際に問い合わせてみましたがダメでした)
では、TTMレートが公開されていない銀行をPayoneerの受け取り用口座としている人はどの様なTTMレートを使えば良いのか?
これについて直接税務署に確認したところ、一貫して使うのであれば、日本国内のその他銀行が公開しているTTMレートを使用して良いとのことでした。(都度、様々な銀行を比較して最も有利なTTMレートで使ったりすることはできないとのことです)
という訳で「ネットで公開されているTTMレートのどれを使うべきか」ということになりますが、おすすめは七十七銀行のTTMレートです。
七十七銀行のTTMレートを使う理由は、スプレッドシートへの貼り付けが簡単にできる表形式だからです。エクセルなどのスプレッドシートへのコピーアンドペーストが簡単にできます。
正直に言って、TTMレートの数値[円/ドル]については、正直いってどの銀行も大差ありません(小数点以下3桁目で微妙に違う程度です)。そのため、数値の参照のしやすさ・使いやすさでTTMレートを参照する銀行を選ぶと良いでしょう。
採用したTTMレートを踏まえて売上金額を計算したら、下記例の様に帳簿に仕訳を記入します。なお「売上高の計上日の考え方」は複数あるのですが、基本的に売れた日(Sales Date)にしておけばOKです。
ebayのシステムでは、商品が売れたらすぐに売上金が日本の銀行に振り込まれるわけではなく、ebay運営が売上金をいったん預かる形になります。そのため、売上が上がった時点では借方(左側)に「売掛金」勘定で計上します。
「売掛金」というのは、商品の代金をまだ受け取っておらず「受け取る権利」を手に入れた時に用いる勘定科目です。
またこの時、「売上高」勘定の「税区分」に「輸売0%(輸出売上のため課税0%)」を選択するのを忘れないでください。これを選択しておかないと、正しく消費税還付を行うための計算を行うことができません。
売上高の仕訳については以上です。次に、ebayへの支払手数料の仕訳についてです。
ebayのシステム上、売上が発生した時点で手数料が売上から引かれます。つまり帳簿上は売掛金が支払手数料の分だけ減る形になるので、借方(左側)に「支払手数料」勘定を、貸方(右側)に「売掛金」勘定を計上します。
支払手數料はebay運営に10%の消費税(VAT)込みで徴収されており、この消費税10%は還付の対象になります。そして還付を受けるためには仕訳の際に「課税仕入れ10%(課仕10%)」を選択しておく必要がありますので、必ず選択しておいてください。
支払手数料の正確な金額については、各取引のOrder Detailsでも確認できますが、Tax InvoiceまたはTransaction Reportから確認するのが分かりやすいと思います。個人的には「売上金額など仕訳に必要な情報全てを併せて確認できるTransaction Report」で確認するのがおすすめです。
各取引ごとに発生する基本的な手数料は下記の3つです。下記をコピぺしてTransaction Report上でCtl+F検索をすればすぐに金額を確認できます。
ebay運営に支払う基本手数料
- Final Value Fee – fixed
- Final Value Fee – variable
- International fee
上記に加えてPromoted Listings(広告宣伝費)や、Subscription and onetime fees(ストア手数料)がかかっている人はこれらの手数料も含めて支払手数料を計算し、「支払手数料」勘定の仕訳を入力しましょう。なおこれらの手数料も全て消費税10%(VAT)が課税されているので、消費税還付の対象です。(ebayへの支払手数料についてより詳しく知りたい方はこちら(ebayセラーポータル)をご覧下さい)
ebayへの支払手数料の仕訳については以上です。
次に、仕入を行なった際の仕入高の仕訳入力について解説します。
1-3.仕入高の仕訳入力
ここでは主にクレジットカードで支払いを行った場合の仕入高の仕訳について解説します。
ちなみに、当記事では2023年10月1日から始まるインボイス制度への対応を踏まえた仕訳を記載していますが、インボイス制度対応についての詳細解説は別記事「【ebay】仕入れと在庫の仕訳(インボイス制度対応)」に記載しておりますのでインボイス制度への理解をより深めたい方はご覧下さい。
では本題ですが、「国内での仕入金額の全額をクレジットカードで支払った場合」は下記の様に仕入の仕訳をします。計上日の考え方は複数ありますが、基本的に決済をした日にしておけばOKです。
借方の「仕入高」勘定に直接対応する貸方の勘定科目は「未払金」ではなく「買掛金」勘定である点にご注意ください。
実際、「買掛金」勘定は結局「未払金」勘定に仕訳し直す(これを「振り替える:ある勘定科目から別の勘定科目へ金額を移すこと」と言います)ことにはなりますし、「買掛金」勘定を省略しても税金の計算に影響がある訳ではありません。
ですが、事業の流れを帳簿上で細かく追えることや、貸借対照表の負債の部に「買掛金」勘定が記載されることから、上記のように買掛金を省略せずに仕訳することをお勧めします。
特に、外部に貸借対照表を説明するような法人の場合は、上記のように仕入れの仕訳をしておいた方が良いでしょう。
続けて、特に注意が必要な「支払にポイントを使う場合」の仕訳について解説します。
Amazonや楽天市場での支払いにポイントを使う場合、、そのポイントが元は自分の現金だったかどうかで扱いが変わります。
ポイントの取り扱いについては国税庁がこちらのページで解説していますが、下記にて実例で解説させて頂きます。
よくあるAmazonポイントや楽天ポイントを使った場合というのは、「あらかじめ1ポイント=1円で購入していたポイントではないポイント」で支払ったケースです。この様なポイントは下記の様に「雑収入」という勘定科目で仕訳を行います。
もうひとつは、主にPayPayなどの電子マネーで支払った場合で、「あらかじめ1ポイント=1円で購入していたポイント」で支払ったケースです。(他の物を購入した特典で付与されたPayPayポイントについては”雑収益”の扱いになります。)
この様なポイントは下記の様に「現金」という勘定科目で仕訳を行います。
以上を踏まえて各仕訳を入力したら、仕入金額と消費税が記載された領収書を「証憑」として必ず添付しておいてください。もし領収書を紛失などしてしまった場合は、ベストではありませんが仕入れ金額が記載された取引メールなどを添付しておき、実際にあった取引であることを証明できる様にしておきましょう。
輸出事業では仕入高の消費税還付金はかなりの金額になります。そのため、税務調査が入った場合は仕入高の証憑は最も詳細にチェックされます。いつ税務調査が入っても良いように、必ず領収書等の証憑を仕入高の仕訳に添付しておきましょう。
ちなみに青色確定申告では「電子帳簿の保存」が必要ですが、有効な電子帳簿の要件に「タイムスタンプの付与された証憑を各取引ごとに保存すること」が定められています。
会計ソフトを使わない場合タイムスタンプを別途取得するコストがかかりますが、マネーフォワードの様な会計ソフトは仕訳に証憑を添付する際に自動でタイムスタンプを付与してくれます。(マネーフォワードのタイムスタンプ付与に関する詳細についてはこちら)
このタイムスタンプの要件を満たすためにも、必ず会計ソフトを用いて各取引の仕訳に証憑を添付しておきましょう。
仕入高の仕訳については以上です。
1-4.経費①:荷造運賃(配送料)
配送料は輸出事業における最も大きなコストです。仕訳を適切に入力することで所得税の計算に使われる利益を圧縮して所得税を大きく減らすことができますので、しっかりと仕訳を帳簿に入力しておきましょう。
配送料は下記の様に、荷造運賃という勘定科目で仕訳をします。
配送料の仕訳で注意が必要なのは、「海外への配送料の請求書には消費税が含まれていない点」です。
海外への配送料は消費税が免税されます。そこで「仕入と同じ様に消費税還付が受けられるのでは?」と考えてしまいますが、残念ながら発生した配送料に対して消費税還付を受けることはできません。なぜなら、既に請求金額の計算の時点で消費税0%が考慮されているからです。
日本郵便や大手クーリエのFedEx、DHLの料金請求書(例)を下記に示します。
提携事業者割引の効いた金額を見せることができませんのでマスキングが多くなってはいますが、各配送業者の請求書に消費税(VAT)が計上されていないことがわかります。つまり、配送業者が私たちに配送料金を請求する時点できちんと消費税0%が考慮されているのです。よって、配送料の仕訳入力の際は税区分は「対象外」となります。(厳密には「0%課税」なのですが、マネーフォワードに「0%課税」の税区分は無いので実質同じ意味の「対象外」でOKです)
なお、配送料の証憑として料金の証明となる請求書や領収書はもちろん、配送証明書も併せて添付する必要があります。海外輸出取引において消費税還付を受けるには「自国・相手国の税関を通ったことを証明する書類」が必要になります。この「税関通過の証明書類」として「配送証明書」が必要になるのです。
特に金額20万円以上の取引について消費税還付を受けるには、「税関通過の証明書類(配送証明書の電子データでOK)」の保管が必須です。20万円以上の高額取引が多い人は特に配達証明書の証憑添付を忘れない様にしましょう。
1-5.経費②:消耗品、交通費、資格試験料(簿記検定等)などの仕訳入力
ebay事業で発生する経費は、ebay運営へ支払う手数料や配送料だけではありません。
梱包材や筆記具といった消耗品費はもちろん、店舗仕入れなどのために発生した旅費交通費やSeller Hubにアクセスするための通信費、事業運営のための資格取得費用なども研修採用費立派な経費として計上できます。そしてそれらの経費にかかった消費税も、海外輸出事業に関連したものであるならば消費税還付の対象ですので、しっかり計上しましょう。
下記に消費税還付を受けられる経費の例を記載します。(ただし全て事業運営に関連したものという前提がありますので、プライベートの交通費などは計上しないよう注意して下さい)
- 消耗品費
梱包材や筆記具はもちろん、取得価額が10万円以下のプリンターやPCといった物品も勘定科目「消耗品費」で経費計上できます。(10万円を超えると固定資産台帳という台帳に登録をして数年かけて経費計上する必要があります) - 旅費交通費
店舗仕入れなどのために発生した電車代はもちろん、事業用の車にかかったガソリン代なども勘定科目「旅費交通費」で経費計上できます。ただし車関連の経費については様々な勘定科目を組み合わせることでかなりの金額を計上することができます。事業で車を使う機会が多い方はこちらのページ(マネーフォワード:車検代は経費にできる?確定申告の仕訳と注意点について解説)を参照して車関連の経費を最大限計上してください。 - 研修採用費(資格受験料・学習費用)
TOEIC英語検定や簿記検定など事業運営に資する資格の受験料やその学習費用は全て勘定科目「研修採用費」で経費計上できます。 - 通信費
Seller Hubにアクセスするためのネット回線費用や、取引先との通話・連絡用のモバイル通信費用なども勘定科目「通信費」で経費計上できます。ただし、事業専用の回線を契約しておらず同じ回線でプライベートのネット利用も行っている場合は、家事按分を考慮して請求書金額の30〜50%程度を経費計上すると良いでしょう。 - 地代家賃(事務所家賃)
事業用の事務所を借りている場合はその家賃の全てを、自宅兼事務所としている場合は家事按分を考慮して家賃の30〜50%程度を勘定科目「地代家賃」で経費計上すると良いでしょう。なお家賃について家事按分を考慮する場合、仕事場とプライベート空間の面積比で家事按分の割合を決めておくと後から税務調査が入った時も説明がしやすいです。
1-6.Payoneer口座から国内銀行へ送金した時の仕訳
ebayの売上金はPayoneer口座に自動で振り込まれますが、Payoneer口座から日本の銀行への出金は自分で行います。そしてPayoneerから日本の銀行に売上金が無事振り込まれたタイミングで、為替差損益を考慮した仕訳を行う必要があります。
為替差損益を考慮した適切な仕訳を行うには、下記の為替レートを把握しておく必要があります。
為替差損益の計算に必要な為替レート
- 売上が発生した日のTTMレート[円/ドル]
- Payoneerから出金した日のTTMレート[円/ドル]
注意が必要なのは為替差損益の金額計算です。
為替差損益を計算する上での基本的な考え方を、為替差益・為替差損それぞれが発生した場合について解説します。
まずは為替差「益」が発生した場合の金額計算と仕訳について解説します。
為替差益が発生した場合というのは「Payoneerから出金した日のTTMレート > 商品が売れた日のTTMレート」の場合で、基本的な仕訳は下記(例)の様になります。
この仕訳は下記の4STEPで作成すると非常に楽です。(計算の順番を入れ替えると上手くいきませんのでご注意下さい)
為替差益が発生した場合の計算
- STEP1. 「売掛金」の算出
売掛金[円] = 商品の販売価額[ドル] ✖️ 売れた日のTTMレート[円/ドル] - STEP2. 「為替差益」の算出
為替差益[円] = 商品の販売価額[ドル] ✖️ ( Payoneerから出金した日のTTMレート[円/ドル] ー 売れた日のTTMレート[円/ドル] ) - STEP3. Payoneerからの入金額を入力
実際にPayoneerから国内銀行に振り込まれた金額[円]を「普通預金」勘定で仕訳入力します。計算すると分かるのですがPayoneer側が適用する為替レートがTTMレートではなくリアルタイムの為替レートであるため、Payoneerからの入金額[円]を計算で出そうとしても他の勘定科目の金額と帳じりが合いません。そのため、「実際にPayoneerから振り込まれた金額」で仕訳を行う必要があります。
出金後には下記画像の様なPayoneerから出金明細が記載されたメールが届くのでその金額[円 (JPY)]でも確認はできるのですが、小数点以下を含む数値のため若干仕訳がしづらいです。前述の通り、仕訳には銀行に実際に振り込まれた金額を使用しましょう。なお勘定科目は普通預金口座に振り込んだ場合「普通預金」になります。
- STEP.4 「支払手数料」の算出
支払手数料[円] = (為替差益 + 売掛金) ー 普通預金Payoneerの手数料は出金額の2%とされていますが、計算をしてもぴったり2%の金額となることはまずありません。
Payoneer側が送金時に適用する為替レートがTTMレートではないため、実際に私たちが使用するTTMレートと2%という数字をそのまま使って支払手数料を計算してしまうと、対応する入金額が正確に対応しないという問題が発生するのです。(2022年は1日の中でも為替レートが激動したので、TTMレートの2%とはかけ離れた金額になることもしばしば)よって実際には、上記の様に確定している各勘定の金額から支払手数料を算出する方が楽に仕訳を作成できるのです。
ちなみにPayoneerから実際に振り込まれる出金明細はPayoneerアカウントに設定しているメールアドレスに送付されています。スクリーンショットまたはPDFで保存し、証憑として仕訳に添付しておくようにして下さい。
為替差「益」が発生した場合の金額計算と仕訳の解説は以上です。
次に、為替差「損」が発生した場合の金額計算と仕訳について解説します。
為替差損が発生した場合というのは「Payoneerから出金した日のTTMレート < 商品が売れた日のTTMレート」の場合で、基本的な仕訳は下記(例)の様になります。
上記の仕訳も下記の様な4STEPで計算することができます。
為替差益の場合と異なるのは、為替差損と支払手数料の計算方法の2つです。為替差損の計算は下記の様になります。
為替差損が発生した場合の計算
- STEP1. 「売掛金」の算出
売掛金[円] = 商品の販売価額[ドル] ✖️ 売れた日のTTMレート[円/ドル] - STEP2. 「為替差損」の算出
為替差損[円] = 商品の販売価額[ドル] ✖️ ( 売れた日のTTMレート[円/ドル] ー Payoneerから出金した日のTTMレート[円/ドル] ) - STEP3. Payoneerからの入金額を入力
実際にPayoneerから国内銀行に振り込まれた金額[円]を入力します。 - STEP.4 「支払手数料」の算出
支払手数料[円] = 売掛金 ー ( 普通預金 + 為替差損 )
「為替差損益計算の基本的な考え方」は以上です。
次に、実務的な解説をしていきます。
実際にebayを行っていると分かるのですが、出金するドルをぴったり各取引金額の合計金額にするのが難しい時が多々あります。これはまとまった金額を一度に出金しないと余計な手数料がかかったり、ドル円が上昇傾向にある時に全額ではなく一部だけPayoneer口座から出金したい時があるからです。
そこで今度は為替差損益の仕訳で最も難しいケースである「出金するドルがぴったり各取引金額の合計金額にならない時」の仕訳について、下記の取引履歴(例)を見せながら解説します。(なお下記の例はTransaction Reportのデータを加工・修正して作成したもので、同じ考え方をご自分のTransaction Reportに適用することができます)
下記の例は、「1000ドルを引き出したいけれど、取引単位の合計金額がぴったり1000ドルにならず、近い金額だと1017.64ドルになってしまう場合」です。この時、簿記のルール上、合計金額の計算をする際には必ず時系列順に各取引単位の金額を積算する必要があるのでご注意下さい。
この様にPayoneerから出金するドルを考えることで、各取引の金額単位ではなく、自分の好きな金額[ドル]をPayoneer口座から引き出すことができます。
以上の内容を踏まえ、実際にPayoneer口座からお金[ドル]を出金して指定の銀行にお金[円]が振り込まれた時の仕訳(実例)を下記に示します。
なお注意が必要なのが、「Payoneerに支払った手数料には消費税(VAT)が課税されていない点」です。これは、Payoneerからメールで送られてくる出金明細でも確認できますし、そもそもの大きな国際ルール(参照:国税庁HP資料)として外国為替業務に消費税を課税しないということになっているからです。このため、Payoneerへの支払手数料の税区分は「対象外」となります。
【国税庁HP資料(抜粋)】
(非課税とされる外国為替業務に係る役務の提供の範囲)
6-5-3 法別表第一第5号ニ《外国為替業務等》の規定により非課税とされる外国為替業務に係る役務の提供は、次に掲げる業務に係るもの(当該業務の周辺業務として行われる役務の提供を除く。)が該当するのであるから留意する。(平10課消2-9、平20課消1-8により改正)(1) 外国為替取引
(2) 対外支払手段の発行
(3) 対外支払手段の売買又は債権の売買(本邦通貨をもって支払われる債権の居住者間の売買を除く。)
以上、為替差損益計算についての解説でした。
ちなみに「Payoneerから引き出す時まで売上金を売掛金勘定で扱っている理由」ですが、これはPayeoneer口座を帳簿上で外貨口座として扱わないためです。
簿記の知識をある程度もっている人だと「外貨口座として扱わなくて良いの?」と思うかもしれませんが、むしろ一般の銀行で開設できる外貨口座の様に扱ってしまうと税務署に余計な懸念を与えてしまうことになります。
その懸念とは「利子」です。
外貨預金の利子は比較的高いため(最大で年利6%以上の利子がつく様な外貨預金口座もあります)、売上金額が大きくなるにつれて発生する利子も高くなっていくため、大きな金額が入っている外貨口座を持っていると大きな利子も入金されているはずと税務署に疑われることになります。
しかしPayoneer口座は銀行の外貨預金口座とは異なり利子が発生しません。そのため、そもそも利子の発生が疑われない「売掛金」勘定として扱う方が実態に即しているのです。
またPayoneer口座から日本の銀行口座へ引き出す時まで「売掛金」勘定で扱うことで、為替差損益の仕訳作業も楽になるというメリットがあります。
Payoneer口座を外貨預金口座として扱わない場合と扱う場合の仕訳の比較を下記に示します。
「外貨預金口座」にドルで入金があった場合、たとえ「ドル」通貨で入金されていたとしても簿記のルール上、一度、入金された日のTTMレートで円換算した金額を記帳する必要があります。そのため、売上が発生した日のTTMレートとPayoneer口座に入金された日のTTMレートの差について為替差損益を計上して帳簿に仕訳を入力する必要があります。
そしてPayoneer口座から日本の銀行に出金する際にも、外貨預金口座に入金された日のTTMレートと出金した時のTTMレートとの差について為替差損益を計上して帳簿に仕訳を入力する必要があるのです。
そのため、上記の様に為替差損益の計上が2回発生してしまいます。しかもこれはebayからPayoneerに入金される度に行う必要があります。
そして上記の様にがんばって為替差損益を計上しても、結局、売上発生から出金までに発生したトータルの為替差損益の金額は変わりませんので数字上のメリットも全くありません。
結論として計算コストが増えるだけでデメリットしかありませんので、Payeoneer口座を帳簿上で外貨口座として扱わないことをおすすめします。
以上、「1.帳簿の作成方法」についての解説でした。
次は、会計ソフトを使った確定申告用書類の作成方法について解説していきます。
2.会計ソフトを使った確定申告書作成
ebayセラーの様な輸出事業者が確定申告で最大の控除(113万円)と消費税還付を獲得するには、下記4つの書類を作成し、国税庁にe-Taxで提出する必要があります。
最大の控除(113万円)と消費税還付を獲得するのに必要な確定申告書類
- 課税期間分の消費税及び地方消費税の確定申告書(消費税還付用)
- 消費税の還付申告に関する明細書(消費税還付用)
- 所得税及び復興特別所得税の確定申告書(所得税の青色申告用)
- 所得税青色申告決算書(損益計算書と貸借対照表)(所得税の青色申告用)
これらの書類作成作業は一見大変そうに見えますが、マネーフォワードクラウド確定申告や弥生会計、freee会計といった会計ソフトを使うと元々作成していた帳簿の仕訳情報からこれらの書類に各数値を自動で入力してくれるため、非常に簡単です。
今回は「会計ソフト:マネーフォワードクラウド確定申告」を用いたこれらの書類作成方法について解説します。
まずは「消費税還付に必要な書類の作成方法」について解説します。
2-1.消費税還付用の書類作成
消費税還付を受けるために必要な2つの書類「課税期間分の消費税及び地方消費税の確定申告書」、「消費税の還付申告に関する明細書」の作成方法について解説します。
これらの書類作成を始める前に、「勘定科目別税区分集計表」を確認しましょう。勘定科目別税区分集計表は「決算・申告>決算書」から確認できます。
すると下記の様な消費税集計表(例)が自動で作成されますので、きちんと「仮払消費税」と「仮受消費税」が集計・表示されていることを確認しましょう。
消費税集計表の作成・確認が終わったら、消費税還付用の提出書類を作成します。「決算・申告>消費税申告」をクリックします。
すると下記の様な消費税申告の画面に移りますので、まず「申告基礎データ」を開いて「データ取得」をクリックします。
これを行うことで初めて、事前に会計ソフトで作成した消費税集計表のデータが反映された「還付申告明細書」を作成できる様になります。
申告基礎データを取得したら、「申告書作成」を開いて順番に情報を入力していきましょう。(途中で仕訳の修正などを行った場合は、修正後のデータを再度取得する必要があるのでご注意ください)
まずは「基本情報」の会計設定と事業者情報を入力します。会計設定で必ず「原則課税」を選択して下さい。
もしここで原則課税と内税が選択されていない場合は、「1-1.帳簿の形式」で解説した基本設定がなされているかを確認しましょう。
次に、電子申告番号や還付金の振込銀行情報などを入力します。
ここで必要となる利用者識別番号はe-Taxであらかじめ取得しておく必要がありますので、まだ取得していない人はこちらの「e-Tax:開始届出書」から開始届を提出すれば、下記の様に発行されます。
続けて「申告情報」を入力します。
「申告書類の提出日」については確定申告の期間内(2月16日〜3月15日)であれば問題ありません。
「計算方法」については下記の様に選択してください。これは、国税庁が原則、下記の様にすることを指定しているためです(参考:国税庁資料P.16)。
- 売上税額:割戻し計算
- 仕入税額:積上げ計算
次に、基準期間の課税売上高と中間納付税額の入力画面が出てきますが、これらは自身が対象の場合のみ入力してください。(「基準期間」とはざっくり言うと原則課税事業者の申請をする前に事業者として商業活動を行なっていた期間のことです。)
- 基準期間の課税売上高
消費税課税事業者の届出をした以前の売上・仕入について消費税還付を受けたい場合に入力します。ただし、消費税課税事業者の届出を提出した際、あらかじめその届出書類に基準期間を入力しておく必要があります。 - 中間納付税額
前年に集計・申告した消費税額に応じて、消費税還付の申告・納付の回数は変わってきます。
前年の集計・申告した消費税額が400万円を超える場合は、国税庁から送られてくる納付書にて、年間に複数回に分けて消費税納付(還付申告)を受けることになります(参考:国税庁資料)
前年の集計・申告した消費税額が400万円以下であれば入力の必要はありません。
次は、付記事項についての入力です。
当記事で紹介した様に商品が売れた日に売上を計上・仕訳していればどれも入力不要ですが、「Payoneerから日本の銀行に出金した時に初めて売上を計上する人」は「割符基準」を「有」にしておきましょう。ただし、割符基準を適用するには「経済産業省の定める一定の基準(参考:経済産業省資料リンク)」を満たす必要が有り作業コストもかさんでしまうので、特に理由がない場合は割符基準の適用はおすすめしません。
当記事の「1.帳簿の作成方法」で紹介した仕訳を行っていれば割符基準は不要なので「無」を選択しておけばOKです。
次に、「仕入れ税額の調整額」の入力についてです。これは、前期は免税事業者だったが今期から課税事業者になった場合、または今期が課税事業者だが来期から免税事業者になる場合のみ入力します。起業した年度中に課税事業者になった場合は入力不要です。
次に、「固定資産にかかる消費税額の調整額」について入力します。
ここで入力が必要になる人は、下記の様な「調整対象固定資産」を商品在庫として所有している様な人です。
【国税庁HP抜粋】
「調整対象固定資産」とは、棚卸資産以外の資産で、建物およびその附属設備、構築物、機械および装置、船舶、航空機、車両および運搬具、工具、器具および備品、鉱業権その他の資産で、一の取引単位の価額(消費税および地方消費税に相当する額を除いた価額)が100万円以上のものをいいます。
この様な資産を商品在庫として所有している人は少ないと思いますが、対象となる方は入力しておきましょう。
ここまで入力した申告基礎データを確認したら、次はページ下部にある「還付申告明細書へ」をクリックします。
すると還付申告明細書の作成に必要な入力項目が表示されるので、順に入力していきます。
(1)還付申告となった主な理由
ebayの様な輸出取引が主な場合は「輸出等の免税取引の割合が高い」を選択します。
(2)課税売上げ等に係る事項
- ・主な課税資産の譲渡等
100万円以上の課税売上(国内での販売など)があれば入力して下さい。 - ・主な輸出取引の明細
入力必須です。全取引を入力する必要はなく、取引金額総額の上位5番目まで記載しすればOKです。(マネーフォワードの場合、検索条件「貸方:売上」、「金額(以上)」でざっくり検索をかけると抽出がしやすいです。) - ・所管税関名
事業所のある県を管轄する税関の名称を入れましょう。こちらの税関HPリンクより県ごとの管轄税関を確認できます。 - ・輸出取引等に利用する主な金融機関
Payoneerの振込先銀行を入力します。 - ・輸出取引等に利用する主な通関業者
最も使用頻度の多い通関業者名とその事業所住所を入力します。 - ・課税仕入れ等に係る事項(経理方式)
税抜(内税or別記)を選択しましょう。 - ・課税仕入れ等に係る事項(事業所得)
消費税集計表から必要な情報を取得します。なお当データはCSVファイルで出力ができますので、「必要経費」の金額を効率的にまとめたい場合など必要に応じてCSVファイルを出力してください。また、10万円以上の備品といった固定資産等があれば「3.固定資産等の取得価額」に入力します。
以上の入力が完了したら、「確認・出力」をクリックします。すると入力した情報をもとに申告書が作成され、PDF形式とe-Tax提出用形式(XMLファイル:拡張子.xtx)の2つの形式で出力することができます。確認・保存様にPDFファイルを出力・保存し、e-Tax用ファイルはe-Taxのシステムで提出します。
「e-Taxを利用した提出方法」については後述で解説します。会計ソフト側で行う消費税還付用の書類作成作業は以上です。
次は、青色申告用(所得税用)の書類作成方法について解説します。
2-2.青色申告用の書類作成
青色申告のために必要な2つの書類「所得税及び復興特別所得税の確定申告書」、「所得税青色申告決算書(損益計算書と貸借対照表)」の作成方法について解説します。e-Taxで青色確定申告を行うことで下記の様なメリットを得られます。
e-Taxで青色確定申告を行うメリット
- 基礎控除48万円に加え青色申告控除65万円(合計113万円)の控除を受けることができる。
- 当年度は赤字だった場合、来年度に赤字を繰り越して来年度の所得税を減らすことができる。
- 社会保険料について控除を受けることができる。
- 配当金所得について控除を受けることができる。
どれも非常に大きなメリットですので、取りこぼしのないようしっかりと青色申告書を作成しましょう。
なお、青色申告を国に受理してもらうには、事前に「青色申告承認申請書」を提出しておく必要があります。ネットで申請ができますので、まだ提出していない人はこれを機会に提出しておきましょう。(「はじめてでも安心のサポート体制 マネーフォワード クラウド確定申告」または「弥生のかんたん開業届」、「開業freee」
のどの会計ソフトでも青色申告承認申請書を作成・ネット提出が可能です)
それでは解説をしていきます。会計ソフトのホーム画面で、「決算・申告>決算書」をクリックします。
すると、入力してある仕訳情報から下記の様な決算書(貸借対照表と損益計算書)が自動で作成されます(あくまで例であり記載される勘定科目は個人ごとに異なります)。そしてこれら決算書の情報が青色申告書類のひとつである青色申告決算書に反映されます。
基本的に自動出力した決算書の修正は必要ありませんが会計ソフトのシステム上、貸借対照表の資産の部(左の欄)で「現金」や「普通預金」の金額がマイナスになっていても決算書は出力できてしまう点にご注意下さい。
普通預金口座や手元の現金がマイナスの状態になることは実際にはありえませんので、この様な決算書が出力された場合は元入金(年初の口座残高)の金額などを見直し、再度決算書の作成を行いましょう。
決算書の作成が完了したら、ホーム画面で「決算・申告>確定申告書」をクリックします。
すると下記の様な確定申告書作成画面に移動しますので、まずは「初期設定>申告情報」をクリックします。
すると下記の様な「申告情報」の画面が表示されます。「申告内容」については「事業収入や不動産貸付による収入について申告」を選択しましょう。事業者設定についてはご自身の情報を入力してください。(ebay事業の場合の記載例を下記画像に示します。)
続けて「申告設定」について入力をしていきます。入力内容は下記の通りです。
- ①提出書類:一般(事業収入)用の書類
不動産事業でなければ確定申告上は「一般の事業」という扱いになります。よって、「一般(事業収入)用の書類」にチェックを入れます。 - ②申告区分:青色申告
最大の控除枠を受けられる青色申告で確定申告をしますので、「青色申告」にチェックを入れます。 - ③提出方法:e-Taxで電子申告
65万円の特別控除枠の適用を受けるにはe-Taxで確定申告書類を提出する必要があります。またICチップ入りのマイナンバーカードが必要です) - ④青色申告特別控除:65万円
マネーフォワードは国に認定された会計ソフトであり、その会計ソフトで作成した電子帳簿情報をe-Taxで提出することで、最大の控除枠65万円を取得することができます。 - ⑤電子帳簿保存に関する設定:スキャナ保存は必須
「仕訳履歴保存」は電子帳簿の利用開始時または新年度に仕訳の登録が全くないタイミングでしか設定することができません。最低限、「スキャナ保存」にチェックを入れておいてください。「スキャナ保存」にチェックを入れるということは。仕訳入力時に「証憑」としてレシート等を添付した際に「タイムスタンプ」が付与されていることを指します。マネーフォワードクラウドの会計ソフトでは、仕訳に証憑を添付した際に自動でタイムスタンプが付与されているのでチェックを入れてOKです。 - ⑥消費税の申告:原則課税(個別対応方式)、税抜(内税or別記)
消費税還付を受けるため、課税形式は基本的に原則課税(個別対応方式)を選択してください。経理方式については税抜選択していれば、税抜(内税)でも税抜(別記)でも問題ありません。 - ⑦その他事項:国外移住の履歴や農業所得の所得割合が多い人が対象
1億円以上の一定資産を保有しており海外に移住していた場合は「国外転出時課税制度」の適用を受けまる「国外に移住、もしくは長期滞在する」にチェックを入れます。また、兼業農家を営んでいる場合で農業所得が所得金額の合計の70%超となる場合など、一定の要件に該当する場合は「特別農業所得者に該当する」にチェックを入れます。
続けて「基本情報」の入力です。
まずは氏名や事務所所在地などの基本情報を入力します。同居している配偶者や家族がいれば、その情報も入力します。(所得控除が受けられる場合があります)
次に還付金の受取口座の情報を入力します。還付先口座を給付金等を受け取るための「公金受取口座」として登録することもできます。
次に、依頼税理士の情報について入力します。事業主本人が帳簿付をしている場合は入力不要です。
最後に保存をすれば基本情報の入力は完了です。
続けて、青色申告決算書について入力していきます。会計ソフトで作成したデータを自動で取り込んでくれるので全てを入力する必要はありませんが、一部に確認と入力が必要です。下記に確認と入力が必要な基本的な項目を示します。
- ・地代家賃の内訳
必要経費算入額が当期に計上した地代家賃と同額となるように注意しましょう。「会計ソフトホーム画面>会計帳簿>残高試算表>損益計算書>地代家賃」で確認できます。 - ・給料賃金の内訳
従業員さんやアルバイトさんを雇っている場合は入力が必要になります。 - ・専従者給与の内訳
専従者とは、事業主と生計をともにする親族などが事業のための労働を行った場合の呼び名です。
親族に事業のための労働をしてもらい給料を支払った場合は入力が必要になります。 - ・貸倒引当金繰入額
売掛金や貸付金で貸倒損失が発生した場合に入力します。 - ・税理士・弁護士等の報酬・料金の内訳
税理士さんや弁護士さんを雇っている場合は支払っている報酬金額を入力します。 - ・利子割引料の内訳
金融機関「以外」の支払先に対する利子割引料があれば入力します。 - ・本年中における特殊事情
当期中に事業に大きな影響を与えた特殊な事情があれば入力します。
続けて、「申告書」について入力していきます。
まずは「第一表、第二表を入力>収入・所得(総合課税)>事業(営業等)」を選択します。
すると帳簿データの取得を行う画面が表示されますので、「データの取得(金額を更新)」を行います。すると、当年度の収入金額や所得金額の欄に自動で入力されます。「記帳・帳簿の保存状況」については、「会計ソフト等で作成した帳簿」を選択します。
次に、株式の配当所得がある人は「配当」を選択します。配当取得をきちんと申請しておくことで、払いすぎていた配当金への税金について還付を受けることができます。
配当金の「住民税に関する事項」についてですが、チェックは入れません。なぜなら、配当金にかかる住民税については何もしない方が最も税金が軽くなるからです。
各種配当金について入力していく前に「配当金にかかっている税金と還付」について、実際に企業から送付される配当金計算書を例に解説します。
下記は実際の配当金計算書(武田薬品工業(株))です。元々の配当金金額9,000円から所得税1,378円(=9,000円✖️15.315%)と住民税450円(=9,000円✖️5%)が源泉徴収された税引き後の金額7,172円が支払われていることが分かります。
これは、受取人の所得金額を考慮せず20.315%の税金(所得税15.315%+住民税5%)が既に国に徴収されていることを表しています。
しかし日本における所得税率は累進課税制のため、所得金額の大きさによって変わってきます。下記に「所得税の早見表」を示します。(見やすくするため復興特別所得税0.315%は省略しています)
年間所得金額に対する所得税率
この図に示す通り、年間の所得金額が900万円以下であれば本来の所得税率よりも源泉徴収で適用された所得税率の方が高いのです。国に徴収され過ぎた税金(所得税)を返してもらうために配当控除の申請を行います。これにより、手元に入る配当金が元値の79.685%から2%〜15%プラスされて最大で95%にまで跳ね上がります。
この様に大きなメリットがあるので、配当金控除は必ず受ける様にしましょう。なお、「配当控除の仕組み」についてはリベ大の両学長がYoutube動画で非常に分かりやすく解説してくれています。私の説明で分からなかった方はぜひこちらの動画「【超お得】配当金の手取り金額を最大15%増やす「配当控除」について解説【株式投資編】:(アニメ動画)第154回」をご覧下さい。
配当金所得は下記記載例の様に入力していきます。各配当金計算書ごとに入力を行いますので、郵送で届いた配当金計算書等をお手元に置きながら入力していってください。
入力時の注意点として、入力欄の源泉徴収税額を計算する際は、所得税率15.315%のみを税引前配当金に掛けるようにしてください。住民税5%については特に申請をしないためです(これは配当金の住民税は確定申告しない方が節税になるからです)
なお、「配当金に関して住民税を申告しない」という申告は必要になります。これは下記画像の様に「申告書>住民税と事業税に関する項目」の中にある「特別徴収された特定配当等・特定株式等譲渡所得金額の全てを住民税において申告しない」にチェックを入れておけばOKです。
なお効率的に入力していくコツですが、上記の記入例の様に「各社の住所・所在地に代えて法人番号を入力する」形式で各社情報を入力していくと入力が早いです。(各社の法人番号は「〇〇社 法人番号」でネット検索すれば簡単にヒットします)
入力に慣れれば配当金計算書が多くてもさほど時間はかからないので頑張って入力していきましょう。入力が完了したら最後に画面下の「保存」をクリックするのを忘れないで下さい。
配当控除を受けるためには、まだ入力が必要な箇所があります。「申告書>税金の計算(その他)」をクリックし、「配当控除金額の合計金額」(配当控除額 = 税引前配当金金額✖️10%)を入力しましょう。以上で配当控除を受けるための入力は完了です。
続けて、「申告書>第一表、第二表>所得から差し引かれる金額」から各種控除について入力をしていきます。
特に社会保険料控除が適用される「国民健康保険料」と「国民年金保険料」は誰もが対象かつ控除金額が大きいので、忘れずに入力しましょう。
国民健康保険料は当年度に納めた健康保険料の合計金額を入力します。領収書等を紛失してしまい金額がわからなくなった場合は市町村の役所・役場で「当年度の国民健康保険料納付金額が確認できる書類」を発行してもらえるので、その書類を確認して入力しましょう。
国民年金保険料は3年分を一括納付した場合は申請する控除金額を検討する必要があります。例えば下記の様な令和4年〜6年分の国民年金保険料を一括納付した時を考えます。
- ①令和4年分:143,543円
- ②令和5年分:191,390円
- ③令和6年分: 47,847円
国民年金保険料控除は、1度に①+②+③の全額を控除金額として申告することもできますし、3年に分けて1年目は①の金額・2年目は②の金額・3年目は③の金額を控除金額として申告することもできます。
注意が必要なのは、社会保険料控除による所得金額がマイナスになっても、そのマイナス分は来年度以降に繰越できないという点です。
例えば、当年度の所得が143,543円だった場合、①の控除だけで所得金額を0円にして所得税を0円にできます。
しかし、同様に当年度の所得が143,543円だったのに①+②+③の全額を社会保険料控除として申告してしまうと、所得金額はー239,237円とはならず0円になってしまうのです。
控除を使い過ぎて所得金額のマイナスを大きくしたところでその控除分は無駄になってしまうので、この様な場合は社会保険料控除の申請を3年に分割した方が得になります。
事業の所得金額を踏まえ、国民年金保険料控除を3年分一度に申請するのか、3年に分割して申請するのかを選択する様にしてください。
なお、これまでの確定申告で「国民年金保険料」を含む「社会保険料」の控除を受ける場合は「控除証明書の提出」が必要でしたがe-Taxを利用して確定申告をする場合は「控除証明書の提出」は必要ありません。これについてはe-Tax公式のQ&A集にも明記されておりますので、詳細が気になる方はこちらの国税庁HPリンクをご確認ください。
社会保険料控除には他にも、生命保険や地震保険、医療費控除、雑損控除、寄付金控除(ふるさと納税など)、そして小規模企業共済等掛金控除があります。特に小規模企業共済は個人事業主などが廃業・退職した時に受け取れる退職金を独自に積み立てれるシステムで、掛金が全額所得控除になるため税金対策としても有効です。該当する方はこちらも忘れず入力する様にしてください。
次に、「税金の計算」について入力・確認をします。
「税金の計算」では、先の配当控除だけでなく住宅ローンを利用して住宅などの購入や増改築を行った場合の控除についても入力できます。
昨年度の所得金額が非常に大きく予定納税額の通知書が郵送されている場合も「税金の計算」で予定納税額に関して入力を行います。
次は、「その他・延納の届出」の確認です。
「その他・延納の届出」では、キャッシュフローの悪化などにより税金の納付時期を遅らせたい時などに入力します。ただし延納をすると年0.9%の利子が加算されたりとデメリットもあるので、延納せずに済むならそれに越したことはありません。
次は、「住民税・事業税」の入力です。
あと少しで入力作業は終わりですので頑張ってください!
まずは「納付方法の選択」です。副業が会社にばれたくない人は、ここで必ず「自分で納付」を選択してください。
次に、「第三表(収入・所得(分離課税))」の入力です。
土地や株式の売却益があればここで入力します。退職金の受け取りなどがあれば退職所得としてこの第三表で入力します。
最後に「第四表(損失申告)」の入力ですが、ここで入力する項目は「変動所得(漁業や著作権使用料などで生じた損失)」や「山林所得(山林を所有し林業などで得た所得)」といった特殊なものだけなので、入力対象になる人は少ないと思います。対象でなければ空欄でOKです。
次に、これまで入力した内容が反映された確定申告書類を確認・作成するため左メニューの「確認・提出」をクリックします。
まず、所得税の還付金額や確定申告書類の提出先である所轄税務署を確認します。他にも、自分の氏名・住所、マイナンバー(マイナンバーカードで確認)、利用者識別番号(e-Taxで申請して取得できます)を確認します。
画面下に進むと実際の書類様式での確定申告書類(PDF)を出力して確認できるので、かならず最終確認しましょう。
最終確認が終わったら右下の「ダウンロード(xtx)」をクリックして、e-Tax提出用ファイル(拡張子.xtxのXMLファイル)をダウンロードします。
以上で会計ソフト側の作業は全て完了です。
3.e-Tax(WEB版)を使った確定申告書の提出
会計ソフト側で作成したe-Tax提出用ファイルをe-Taxのシステムで国税庁に送信完了すれば、確定申告作業は全て完了です。e-Taxは様々な機器・ネット環境に合わせて複数タイプのソフトが用意されており、当記事では、最も簡単なe-Tax(WEB版)での提出方法について解説します。
こちらのe-Tax(WEB版)リンクよりアクセスできますので、まずはe-Taxソフト(WEB版)のページを開いてください。(Macの場合、プラウザはSafariを使わないとソフトがうまく動きませんのでご注意ください)
まずはe-Tax(WEB版)を使うための事前準備について解説します。
3-1.e-Tax(WEB版)を使うための事前準備
e-Tax(WEB版)の利用には、「ICチップ入りのマイナンバーカード」と「カードリーダー(またはスマートフォン)」が必要です。これらをお手元にご用意ください。
上記リンクよりe-Taxソフト(WEB版)にアクセスすると、最初に下記の様な画面が表示されます。
初めてe-Taxソフト(WEB版)を使う場合は「事前準備セットアップ:✖️」となっているので、まずは「事前準備へ」をクリックして下記のページに移動します。
現在使用しているOS(WindowsまたはMac)にあった「事前準備セットアップファイル」をダウンロードして、まずはセットアップを行いましょう。
例として、Macの場合のセットアップの流れを下記に示します。(Windowsの場合もほぼ同様です)
上図の⑤において、緑色のe-Taxソフト(WEB版)アイコンをクリックしても起動しない場合は、直接こちらのリンクから起動して下さい。
事前準備セットアップが完了したら、いよいよ確定申告書類の提出です。
3-2.確定申告書(所得税)の提出
確定申告書提出用のファイルは会計ソフト側で2つ(消費税申告と所得税申告)作成していますが、e-Taxのシステム上ひとつずつしか提出ができません。まずは所得税申告用ファイルの提出から説明します。
事前準備セットアップを終えた上でe-Tax(WEB版)にアクセスすると下記の様に表示されますので、左上のオレンジ色の「ログイン」をクリックしましょう。
すると下記の様なログイン画面が表示されます。マイナンバーカードをカードリーダーで読み込んでログインすることもできますし、利用者識別番号と暗証番号でログインすることもできます。どちらでも良いのですが、途中で行う「電子署名の発行」に「マイナンバーカードのICチップの読み取り」が必要となるので、マイナンバーカードのICチップ読み取りに慣れておくと良いでしょう。
無事にログインできたら下記の様に各アイコンがカラーで表示され、操作できる様になります。
まずは「利用者情報の登録・確認・変更」を選択してご自身の基本情報を登録しておきましょう。
特に「住所情報」と「納税地等」の情報に変更がある場合は必ず変更しておきましょう。また、e-Taxでの確定申告に必須の「電子証明書」について登録済みかどうかも確認できます。「登録済み」となっていることを必ず確認しましょう。初のe-Tax確定申告で未登録の方は、右側にある「登録・更新」から登録をしておいてください。
次に、一度メインメニューに戻り「申告・申請・納税」をクリックします。
下記の様に複数の操作について表示されますが、今回はマネーフォワードで作成完了した「XMLファイル(xtx拡張子のファイル)」を使って確定申告を行うので、上から3つ目の「作成済みデータの利用」を選択します。会計ソフトで作成した提出用ファイルを使って申告することができます。
「作成済み手続きの選択」という画面が表示されますので、「参照」アイコンから所得税の確定申告用ファイル(xtx拡張子)を選択し、アップロードします。(マネーフォワードクラウド確定申告だとデフォルトでファイル名が「my_syotoku_20〇〇.xtx」となっており、そのままアップロードしても良いですし、独自のファイル名に変更していてもOKです。)
すると下記の様にアップロードした書類データが表示されますので、それぞれの書類がきちんと読み込まれていることを確認し「次へ」をクリックします。
すると「電子署名の付与、受付システムへの送信」という画面が表示されますので、ここで必ず「電子署名の付与」を行いましょう。
「電子署名の付与」をクリックすると、下記の様な「媒体の選択」という画面が表示されます。ICカードリーダでマイナンバーカードを読み取る方はICカードをカードリーダーに挿入した上でPCに繋いだ状態で、スマートフォンで読み取る場合はスマートフォンを用意の上で「次へ」をクリックしてください。
今回はICチップ入りマイナンバーカードをカードリーダーで読み込んだ例で解説します。「認証局サービスの選択」という画面が表示されるので、「公的個人認証サービス(マイナンバーカード)」を選択して「次へ」をクリックして下さい。
「電子署名の付与」の方法について選択する画面が表示されますので、自分の環境に合わせて使いやすい方を選択して下さい。
すると下記の様な電子署名の付与についての確認画面が表示されますので、「電子署名の付与」をクリックして次に進みます。
無事に電子署名の付与が完了したら、下記の様に電子署名の付与が「署名済」となりますので、「送信」をクリックします。ちなみに「フォルダ選択」というのは、e-Taxシステム上のメールボックスに固有名のフォルダを作る場合に選択します。特に作成しなくても問題ありません。
送信が完了したら、下記の様な画面が表示されます。
まず「エラー情報」に何も表示されていないことを確認し、そして必ず下部中央の「受信通知の確認」をクリックしてデータがきちんと受付されたかを確認しましょう。
ただ、「会計ソフト:マネーフォワードクラウド確定申告」で作成した確定申告用データを送信した場合、下記画像の様になぜか「令和○年分の申告書等送信票(兼送付書)」に送信したデータのチェックが入らないことがあります。
この送信票は受信通知内の下記「送付書」アイコンをクリックすると確認できます。
この問題についてe-Taxヘルプデスクさんに電話相談したところ、どうやら会計ソフト側でこの送信票に関するデータ作成のみうまくいっていないだけで、必要な書類データは届いているとのことでした。(同様の問い合わせが複数あったようで、他の会計ソフトでも同様かもしれません)
今回、e-Taxヘルプデスクさんに「送信票にチェックが入っていない場合の送信状況確認方法」についても教えて頂いたので、ここで紹介します。
まず、e-Taxソフト(WEB版)の「送信結果・お知らせ」>メッセージボックス一覧」から、「受付完了した確定申告のタイトル名のメール」を開きます。
するとその確定申告の「受信通知」を開くことができ、その中の「受信データ(XML)>ダウンロード」をクリックすると今回のデータ送信で「国税庁が受信したデータ」をXML形式(拡張子.xtx)でダウンロードできます。このダウンロードしたファイルを開いて必要書類をきちんと全て確認できれば問題ないとのことです。
ダウンロードしたファイルはXMLファイル(拡張子.xtx)なので、e-Taxのシステムを利用して開く必要があります。一度メインメニューに戻り「申告・申請・納税」を選択し、そこでダウンロードしたファイルを読みこみましょう。
そして各ファイルを問題なく帳票表示できてファイルの破損等なければ、問題無くe-Taxソフト(WEB版)で国税庁にデータを送れています。
以上の確認が終われば、所得税の確定申告は完了です。
続けて、消費税の確定申告を行います。
3-3.確定申告書(消費税)の提出
スマートフォンのマネーフォワードアプリでも確定申告書(消費税)の提出はできるのですが、念のためe-Tax(WEB版)でも送信しておくことをおすすめします。
確定申告書(所得税)と同様、「作成済みデータの利用」からマネーフォワードで作成したxtxファイルを送信します。ファイルをアップロードしたら、下記の様な書類がアップロードされているかを確認しましょう。
アップロードされた書類を確認したら、所得税の確定申告書類と同様、電子署名を付与して送信し、前述の方法でe-Tax(WEB)できちんと送信できていたか確認をしておきましょう。
以上でebayセラーの確定申告作業は全て完了です!!大変お疲れ様でした!!
最初は時間がかかってしまうと思いますが、全体の流れを一度把握した2年目からは1時間程度で全ての作業が完了すると思います。
これを機会に確定申告への苦手意識を少しでも解消して頂けたら嬉しいです。
ちなみに申告をしてから振り込みまでの日数ですが、筆者の場合は今年は39日かかりました。(早い時は1ヶ月もかからず振り込まれるのですが、今年は遅かったです)
消費税還付金の振込は申告してすぐに振り込まれるわけではないので、キャッシュフローがギリギリの状態で運営している人はご注意下さい。
4.最後に
いかがでしたでしょうか?もし当記事の内容で分かりづらい場所やもっと具体的な解説をして欲しい点があれば、遠慮なく当記事の問い合わせフォームやTwitterでお問い合わせください。
日本は毎年増税が繰り返されたことで、一般的なサラリーマンだと給与の約50%が税金で持っていかれるというとんでもない状況になっています。もはやこうした中で資産形成をしていくには、節税のための知識が必須と言えるでしょう。
当記事では青色確定申告の方法に加え、「消費税還付を受けるための方法」や「配当金利益を最大化する方法」を紹介しましたが、他にも小規模企業共済制度などの様々な節税方法があります。
節税の知識は知ってさえいればどんな職業の人でも同じく利益を享受できますので、これから先どんな仕事をしていくにしても必ずあなたの手元に残るお金を最大化してくれます。
当ブログでは簿記の知識が無い人でもできるだけ理解できるよう噛み砕いた解説を心がけていますが、簿記の知識が無いと応用が効かない節税の知識というのはどうしても存在します。
まだまだ増税が続くであろう日本で生き抜くため、これを機会にぜひ簿記の勉強を検討してみて下さい。
無料の教材としておすすめなのは、ふくしままさゆきさんのYoutube動画です(2023年3月現在は一部有料になっていますが、まだまだ無料でかなりの量を視聴できます)。
私のブログでも、私が簿記2級合格に至るまでに学習した内容を全て記事として公開しているので、これらも参考にして頂ければ幸いです。
また1〜3万円程度の費用が払える人は、クレアールの簿記検定コースがおすすめです。私もクレアールの同コースを受講しましたが、半年の学習で無事に簿記2級に合格することができました。
クレアールの特に良い点は、メールで何度でも質問が可能な点です。質問した内容に対し、しっかりとテキストや計算式をメールという残る形で回答してくれるので、あとから理解しづらかった点の復習も非常にスムーズに行うことができます。
過去問の試験カリキュラムもありますし、試験の予想問題まで提供してくれます。充実した学習カリキュラムを提供してくれるので、短期間で着実に学習し試験に合格したい人にはクレアールは特におすすめです。
以上、【2023年版】ebayセラーの青色確定申告(完全マニュアル)】でした。また別の記事であなたにお会いできたら嬉しいです(๑>◡<๑)
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