【簿記2級 過去問解説】第153回 問2(商業簿記:穴埋め問題)
「簿記2級検定試験 2019年度 第153回 問2(商業簿記:穴埋め問題)」の解答・解説です。(試験問題文は著作権上掲載できませんので、お手元にご用意ください。)
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解答・解説
当問の解答は、文章の上から順に、下記の語句が空欄に入ります。
当問のポイント
当問のポイントを下記に示します。
消費税の記帳方式
消費税の記帳方式には税込経理方式と税抜経理方式の2つがあります。簿記2級では両方が試験範囲に入っているため、両方をしっかりと理解しておく必要があります。
まず【税込経理方式】についてです。
税込経理方式は、下記具体例のように消費税込で仕訳を行うため経理処理が非常に簡単です。
税込経理方式では、決算時(期末)に確定した消費税額を租税公課勘定(経費)として計上し、消費税が還付となった場合はその金額を雑収入勘定(収益)として計上します。
次に【税抜経理方式】です。
税抜経理方式は、下記具体例のように消費税と商品原価を分けて仕訳を行います。
取引単位で消費税を計上するため、税込経理方式に比べると経理処理がやや複雑です。
一見すると税抜経理方式の方が煩雑で劣っているように見えますが、今は経理ソフトの機能が非常に高く自動で仕訳をしてくれるため、実務上の煩雑さはほぼありません。
さらに、私のようにeBayで海外輸出を行なっている個人事業主の場合は、海外輸出品に消費税は課税されないため仕入時の消費税がまるまる還付されるのですが、税抜経理方式により取引単位で消費税を管理しておくことで、消費税還付を決算を待たず3ヶ月に1回受けることができます。
消費税の還付を高頻度で受けてキャッシュフローをよくしたい人は、税抜経理方式が適していると言えるでしょう。
のれんの取り扱い
のれんとは、企業買収(M&A)をした時に発生するもので、買収された企業の時価評価純資産と、実際の買収価額の差額のことです。
この差額は、買収された企業にとってのブランド価値と言えます。
のれんは建物や設備などの固定資産と同じ様に減価償却の対象となり、のれん償却期間は日本会計基準で上限20年と定められています。
のれんの償却方法は基本的に定額法を適用するよう定められています。
逆に、実際の買取価額が買収された企業の時価評価純資産額よりも小さい場合は、負ののれん発生益(特別利益)として損益計算書に計上します。
償却原価法
償却原価法とは、債権を償還金額より安く(高く)取得した場合に、その差額を利益(損失)として償還時に一度に計上せず、所有期間に応じた定額法で計算した毎期利息(有価証券利息勘定)を貸借対照表に計上する方法をいいます。
当問の場合、差額¥10,000千円(=社債1,000,000千円ー取得価額990,000千円)を、取得日から満期日までの5年間で割った2,000[千円/年]を毎年有価証券利息勘定を計上します。
以上、”簿記2級試験 第153回 問2(商業簿記:穴埋め問題)“の解答・解説・ポイントでした。
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【簿記2級 過去問解説】第153回 問3(商業簿記:連結精算表問題)