【簿記2級 過去問解説】第154回 問3(商業簿記:損益計算書の作成問題)
「簿記2級検定試験 2019年度 第154回 問3(商業簿記:損益計算書の作成問題)」の解答・解説です。(試験問題文は著作権上掲載できませんので、お手元にご用意ください。)
各問の解答・解説に入る前に、まず当問題を解く上で重要な前提情報を把握しておきましょう。
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当問の前提情報
当問では前提情報として「資料1:決算整理前残高試算表」が与えられています。
また、「資料2:未処理事項」、「資料3:決算整理事項」も与えられており、これらの情報から決算整理仕訳を作成します。
以上の情報を踏まえ、損益計算書の空欄を埋めていきます。
Ⅱー1.期首商品棚卸高の解答・解説
期首商品棚卸高の解答・解説は下記の通りです。
期首商品棚卸高に関する修正・整理事項は無いので、決算整理前残高試算表の情報をそのまま転記します。
Ⅱー2.当期商品仕入高の解答・解説
当期商品仕入高の解答・解説は下記の通りです。
当期商品仕入高に関する修正・整理事項は無いので、決算整理前残高試算表の情報をそのまま転記します。
Ⅱー3. 期末商品棚卸高の解答・解説
期末商品棚卸高の解答・解説は下記の通りです。
期末商品棚卸高は、帳簿棚卸高と帳簿価額を掛けて算出します。
Ⅱー4.棚卸減耗損の解答・解説
棚卸減耗損の解答・解説は下記の通りです。
棚卸減耗損は、帳簿棚卸高と実地棚卸高との個数差に帳簿価額を掛けて算出します。
Ⅱー5.商品評価損の解答・解説
商品評価損の解答・解説は下記の通りです。
商品評価損は、実地棚卸高に帳簿価額と正味売却価額との差額を掛けて算出します。
売上総利益の解答・解説
売上総利益の解答・解説は下記の通りです。
売上原価には棚卸減耗損と商品評価損も含まれるので、計算の際は注意しましょう。
Ⅲー3.退職給付費用の解答・解説
退職給付費用の解答・解説は下記の通りです。
当期の退職給付引当金が前提情報として与えられていますので、そのまま転記します。
Ⅲー4.租税公課の解答・解説
租税公課の解答・解説は下記の通りです。
期末では未使用の収入印紙を租税公課から貯蔵品に振替えるため、決算整理前の租税公課から未使用の収入印紙分の金額を差し引きます。
Ⅲー5.減価償却費の解答・解説
減価償却費の解答・解説は下記の通りです。
建物は定額法による減価償却、備品は200%定率法による減価償却とそれぞれ減価償却方法が異なるため、個別に当期の減価償却累計額を算出して合算し、当期の減価償却費を算出します。
Ⅲー6.貸倒引当金繰入の解答・解説
貸倒引当金繰入の解答・解説は下記の通りです。
決算整理前の当期の貸倒引当金と前期に発生した貸倒による充当の計算を間違えないように注意しましょう。
Ⅲー7.貸倒損失の解答・解説
貸倒損失の解答・解説は下記の通りです。
当期の貸倒損失が前提情報として与えられていますので、そのまま転記します。
Ⅲー8.のれん償却の解答・解説
のれん償却の解答・解説は下記の通りです。
決算整理前残高試算表に記載されたのれんは、全償却期間5年のうち2年分を償却した金額なので、残りの償却期間3年間で割った金額を当期の損益計算書で計上します。
営業利益の解答・解説
営業利益の解答・解説は下記の通りです。
営業利益は売上総利益から販売費および一般管理費を差し引いて算出します。
Ⅳー1.有価証券利息の解答・解説
有価証券利息の解答・解説は下記の通りです。
決算整理前残高試算表の有価証券利息に加え、満期保有目的有価証券の評価差額の償却額を考慮する必要があります。
Ⅴー1.支払利息の解答・解説
支払利息の解答・解説は下記の通りです。
借入日は当期の8月1日であるから、当期は8/1〜3/31までの8ヶ月分の支払利息を計上します。
経常利益の解答・解説
経常利益の解答・解説は下記の通りです。
経常利益は営業利益に営業外損益を加えて算出します。
Ⅵー1.固定資産売却益の解答・解説
固定資産売却益の解答・解説は下記の通りです。
資料2より、土地(固定資産)の売却益が¥50,000発生していることが記載されているので、これを計上する。
Ⅶー1.火災損失の解答・解説
火災損失の解答・解説は下記の通りです。
資料2より、土地(固定資産)の売却益が¥50,000発生していることが記載されているので、これを計上する。
税引前当期純利益の解答・解説
税引前当期純利益の解答・解説は下記の通りです。
税引前当期純利益は、経常利益に特別損益を加えて算出します。
法人税、住民税及び事業税の解答・解説
法人税、住民税及び事業税の解答・解説は下記の通りです。
法人税、住民税及び事業税は税引前当期純利益に、法人税等の法定実効税率を掛けることで算出します。
法人税等調整額の解答・解説
法人税等調整額の解答・解説は下記の通りです。
主に簿記2級の試験では、「損金参入が認められなかった費用」への課税金が該当します。
以上、”簿記2級試験 第154回 問3(商業簿記:損益計算書の作成問題)“の解答・解説・ポイントでした。
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ではまた、次の問題の解答・解説でお会いしましょう(*´ω`)ノシ
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