【簿記二級勉強:No13】練習問題と解説:「電子記録債券の仕訳」編
当記事では「電子記録債券」の仕訳について解説します。
簿記における「電子記録債券」とは、端的に説明すると電子化された約束手形のことです。
従来使われてきた紙媒体の約束手形は、いちいち紙を郵送したり対面で譲渡したりと非常に使い勝手も悪いものでした。
電子記録債券は、紙媒体としての使い勝手の悪さを解消した、インターネットで決済可能な約束手形です。
配送料金・配送時間といった金銭・時間コストの削減や、何より電子化により紛失の心配が無くなり管理も容易になるという大きなメリットがあります。
この「電子記録債券」について、練習問題を解きながら理解していきましょう!!
なお当記事を理解するには、仕訳をするにあたっての「簿記における基本ルール(借方・貸方への記載ルール)」を把握しておく必要があります。
仕訳の基礎知識に少し不安がある方はこちらの記事を併せて読むと早く理解できると思います。
それでは、練習問題を解いていきましょう!!(`・ω・́)ゝ
今回は全部で3問用意しています!
【練習問題1】
【問題】
A社は商品¥50,000をB社に掛けで売り上げた。この売上代金について取引銀行を通して発生記録の請求を行い、B社の承諾を得て電子記録債券¥50,000が生じた。
A社の立場で仕訳を行え。
【解答】
支払は掛け払いなので、借方に「売掛金」、貸方に「売上」計上します。
そして掛け払いによる支払を受けた後に売掛金を電子記録債券化したため、「売掛金」を「電子記録債券」に振り替えます。
【練習問題2】
【問題】
A社は譲渡記録により、上記練習問題1の電子記録債券のうち¥20,000を現金¥19,000と引き換えにC社へ譲渡した。
A社の立場で仕訳を行え。
【解答】
電子記録債券は紙の手形と同様、期日が来るまでは現金化できません。
そのため、まだ満期まで期間がある手形は額面通りの現金よりも価値が低いものと見なされ、売却される際には額面の金額から数%割り引かれます。
この割引による損失は、「収益の減少」と解釈して借方に「電子記録債券売却損」という勘定科目で計上します。
【練習問題3】
【問題】
A社は電子記録債券¥30,000を銀行で割り引き、割引料¥900を差し引かれ、
代金がA社当座預金口座に振り込まれた。
A社の立場で仕訳を行え。
【解答】
練習問題2の解説で述べた様に、まだ満期まで期間がある手形は額面通りの現金よりも価値が低いものと見なされます。
そのため、満期前の電子記録債券を現金化する際は、満期までの期間の長さに応じて額面金額から割り引きされます。
この割引による損失は練習問題2と同様、「収益の減少」と解釈して借方に「電子記録債券売却損」という勘定科目で計上します。
以上、練習問題とその解説でした。
適切な仕訳ができる様になるための近道はなく、たくさんの取引ケースについての仕訳を行うか、仕訳に関する問題をたくさん解いて経験を積む必要があります。
当ブログでは、実務に使える簿記2級の範囲の仕訳問題をたくさん取り扱っていますので、ぜひ一緒に学んでいきましょう♪
以上、【簿記二級解説:No12】練習問題と解説:「銀行勘定調整」編でした。
なお、これらの作業は手作業でやれば修正作業等も含めて非常に手間のかかるものですが、近年は「クラウド会計ソフト」が目覚ましい進化を遂げているため、これらのソフトを使うことで作業コストを大幅に減らすことができます。
これらのソフトは個人事業主レベルの会計であれば月1,000円程度の料金で使えますし、この料金は経費として計上できるため、金銭的な負担も少ないです。
なお、簿記の知識を持っている人はこうしたソフトを使わなくても問題無いかもしれませんが、青色申告などで税金控除を65万円満額受けるには、国が認めた「複式簿記に対応した会計ソフト」を使う必要がありますので、注意しましょう。
ちなみに、どの会計ソフトを使うか悩まれている方には、私も使っている「MoneyForwardクラウド確定申告」がおすすめです。
自分の事業に併せた勘定科目の設定を、他のクラウド会計ソフトよりも細かく行えるため、あとで仕訳にミスがあったことに気づいても、簡単に修正を行うことができます。
独学での簿記の学習は難しいと感じている方へ
私が実際に利用している、個別で質問し放題の通信講座「クレアール」がおすすめです。
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他の通信講座と比較しても安価なため、安価故に品質を心配される方もいますが、実際に利用している私としてはその安価の大きな理由は「資格受験指導歴52年」という教育ノウハウの蓄積があるからだと感じています。
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これは、52年間もの長い間、数多くの質問対応をしてきたからこそ、できることだと考えます。
そして、そうした質問対応ノウハウが既に積み上がっているからこそ、改めて多大なコストかけて料金を引き上げる様なことをしていないのだと思います、
またそうしたノウハウ蓄積による余裕があるからか、問題集やテキストに関する内容はもちろん、自身の事業の帳簿付に関連した質問にも、正しい簿記の知識を持ったクレアールの講師陣が的確に答えてくれます。
これにより100%実務で使える簿記スキルを身につけることができるのも、私がクレアールをおすすめする理由です。
最後に
少子高齢化が進む現代日本は、高齢者の社会保証を支えるために毎年すごい勢いで増税が続いています。
まじめな話、節税する力を身につけなければ、数年後には所得の50%が税金として持ってかれる様な状況にもなりかねません。
満員電車に毎日乗って、へとへとになるまで会社に尽くした結果、給料の50%が持っていかれるなんて、あまりにも酷過い状況です…
ですが、これが日本の現状なのです。
学校では、国にとって都合の悪い節税のための知識なんて、一切教えてくれません。
だからこそ節税のための知識、すなわち「簿記」の知識を自分から学び、積極的に節税を行なっていく必要があります。
当ブログでは、実際に節税対応に用いる簿記の知識を紹介していきますので、節税をしたい人・簿記の資格取得をしたい人は、ぜひ当ブログで学んで頂ければ幸いです。
また、簿記だけでなくその他の家計を楽にする方法や、資産運用に関する知識等を最速で網羅的に得たい方は、リベ大の両学長が執筆した書籍「お金の大学」を読むことをおすすめします。
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当ブログで解説している「簿記2級」の知識は、学べば学ぶほど手元に残せるお金を増やせる知識です。
ぜひ一緒に「簿記2級」の知識を学び、大増税時代の日本を上手く生き抜いていきましょう!!(`・ω・́)ゝ
最後に、ここまで読んでくれたあなたに心からの感謝を。ありがとうございました(* ᴗ ᴗ)⁾⁾