【簿記二級解説:No11】仕訳の修行(第2回)
増税増税また増税…(´◦ω◦`)
少子高齢化の進んだ現代日本は、若者にとってかなりハードモードな国になってしまいましたね…(´・ω・`)
そんな日本で生き抜くためには、しっかりと「節税」を行う必要があり、節税のためには自分の事業・経済活動について、正しく帳簿付けを行う必要があります。
正しく帳簿付けを行うには、様々な種類の取引・経済活動の仕訳を適切に行う必要があります。
はっきり言って仕訳さえ適切にできれば帳簿付けの90%は完了した様なものですが、仕訳には非常に多くのパターンがあるため、一朝一夕で仕訳を適切にできるようにはなりません。
当ブログの「仕訳の修行」シリーズでは、様々な取引・経済活動の仕訳について練習問題と併せて解説し、読者の皆様に仕訳スキルを向上してもらうことを目的としています。
当記事「仕訳の修行(第2回)」では、下記の勘定科目に関する仕訳について解説させて頂きます。
- クレジット売掛金
- 支払手数料
- 受取手形
- 買掛金・売掛金
なお当記事を理解するには、仕訳をするにあたっての「簿記における基本ルール(借方・貸方への記載ルール)」を把握しておく必要があります。
仕訳の基礎知識に少し不安がある方はこちらの記事を併せて読むと早く理解できると思います。
それでは、練習問題を解いていきましょう!!(`・ω・́)ゝ
【練習問題1】
【問題】
個人事業主Aさんはネットショップで¥100,000の商品を売り上げて、クレジットカードで支払を受けた。
クレジットカードで支払を受けた時点で、クレジットカード会社への手数料4%を認識した。
当取引について、A社の立場における仕訳を適切に行え。
【解答】
クレジットカード決済で支払を受けた場合、販売者と購入者の間にクレジットカード会社が入るため、商品を売り上げた時点では、購入者がクレジットカード会社にお金を支払った状態です。
販売者の立場としては、後日、クレジットカード会社が手数料を引いた金額を購入者の口座に振り込むのを待っている状況、つまり「後日、クレジットカード会社から支払を受ける権利」を持っている状況なので「売掛金」の勘定科目を「資産の増加」と解釈して、借方に計上します。
なお、クレジットカード決済により発生した売掛金は一般的に「クレジット売掛金」という勘定科目で計上されます。
手数料については、クレジットカードの決済金額の4%である¥4,000を「費用の発生」と解釈して、借方に計上します。
売上¥100,000については、「収益の発生」と解釈して貸方に計上します。
以上より、仕訳は下記の様になります。
【練習問題2】
【問題】
A社はB社から商品¥140,000を仕入れ、代金は、以前にC社がB社に振り出した約束手形¥140,000を裏書譲渡した。
当取引について、A社の立場における仕訳を適切に行え。
【解答】
約束手形とは、換金を完了するまで4〜5ヶ月かかる小切手の様なもので、「裏書譲渡」とは「約束手形を第三者に譲り渡すこと」を意味します。
約束手形は受け取った時に「資産の増加」と解釈して、借方に「受取手形」勘定で計上します。
商品¥140,000の仕入については「費用の発生」と解釈して借方に計上し、支払については「受取手形¥140,000の譲渡」を「資産の減少」と解釈して貸方に計上します。
以上より、仕訳は下記の様になります。
【練習問題3】
【問題】
A社はB社へ商品¥170,000を売り上げ、代金は以前にC社から受領していた「C社振り出し、B社宛ての約束手形¥170,000」をB社の裏書を得て受け取った。
当取引について、A社の立場における仕訳を適切に行え。
【解答】
約束手形により支払を受けた場合、「受取手形」勘定を「資産の増加」と解釈して借方に計上します。
以上より、仕訳は下記の様になります。
【練習問題4】
【問題】
A社はB社に対する買掛金¥240,000の支払のため、A社が以前にC社から受領していた「C社振り出し、A社宛ての約束手形¥200,000」を裏書譲渡し、残額を小切手を振り出して支払った。
当取引について、A社の立場における仕訳を適切に行え。
【解答】
A社が以前に受け取っていた約束手形をB社に裏書譲渡したことを、受取手形という資産が減少したと解釈し、「受取手形¥200,000」を貸方に記載する。
小切手を振り出しての支払は当座預金から引き落とされることから、「資産の減少」と解釈し、「当座預金¥40,000」を貸方に記載する。
以上より、仕訳は下記の様になります。
以上が解説になります。
適切な仕訳ができる様になるための近道はなく、たくさんの取引ケースについての仕訳を行うか、仕訳に関する問題をたくさん解いて経験を積む必要があります。
当ブログでは、実務に使える簿記2級の範囲の仕訳問題をたくさん取り扱っていますので、ぜひ一緒に学んでいきましょう♪
以上、【簿記二級解説:No11】仕訳の修行(第2回)でした。
なお、これらの作業は手作業でやれば修正作業等も含めて非常に手間のかかるものですが、近年は「クラウド会計ソフト」が目覚ましい進化を遂げているため、これらのソフトを使うことで作業コストを大幅に減らすことができます。
これらのソフトは個人事業主レベルの会計であれば月1,000円程度の料金で使えますし、この料金は経費として計上できるため、金銭的な負担も少ないです。
なお、簿記の知識を持っている人はこうしたソフトを使わなくても問題無いかもしれませんが、青色申告などで税金控除を65万円満額受けるには、国が認めた「複式簿記に対応した会計ソフト」を使う必要がありますので、注意しましょう。
ちなみに、どの会計ソフトを使うか悩まれている方には、私も使っている「MoneyForwardクラウド確定申告」がおすすめです。
自分の事業に併せた勘定科目の設定を、他のクラウド会計ソフトよりも細かく行えるため、あとで仕訳にミスがあったことに気づいても、簡単に修正を行うことができます。
独学での簿記の学習は難しいと感じている方へ
私が実際に利用している、個別で質問し放題の通信講座「クレアール」がおすすめです。
クレアールの特筆すべき点は、約3万円という破格の料金で、メールと電話口頭での質問をし放題というところです。
他の通信講座と比較しても安価なため、安価故に品質を心配される方もいますが、実際に利用している私としてはその安価の大きな理由は「資格受験指導歴52年」という教育ノウハウの蓄積があるからだと感じています。
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これは、52年間もの長い間、数多くの質問対応をしてきたからこそ、できることだと考えます。
そして、そうした質問対応ノウハウが既に積み上がっているからこそ、改めて多大なコストかけて料金を引き上げる様なことをしていないのだと思います、
またそうしたノウハウ蓄積による余裕があるからか、問題集やテキストに関する内容はもちろん、自身の事業の帳簿付に関連した質問にも、正しい簿記の知識を持ったクレアールの講師陣が的確に答えてくれます。
これにより100%実務で使える簿記スキルを身につけることができるのも、私がクレアールをおすすめする理由です。
最後に
少子高齢化が進む現代日本は、高齢者の社会保証を支えるために毎年すごい勢いで増税が続いています。
まじめな話、節税する力を身につけなければ、数年後には所得の50%が税金として持ってかれる様な状況にもなりかねません。
満員電車に毎日乗って、へとへとになるまで会社に尽くした結果、給料の50%が持っていかれるなんて、あまりにも酷過い状況です…
ですが、これが日本の現状なのです。
学校では、国にとって都合の悪い節税のための知識なんて、一切教えてくれません。
だからこそ節税のための知識、すなわち「簿記」の知識を自分から学び、積極的に節税を行なっていく必要があります。
当ブログでは、実際に節税対応に用いる簿記の知識を紹介していきますので、節税をしたい人・簿記の資格取得をしたい人は、ぜひ当ブログで学んで頂ければ幸いです。
また、簿記だけでなくその他の家計を楽にする方法や、資産運用に関する知識等を最速で網羅的に得たい方は、リベ大の両学長が執筆した書籍「お金の大学」を読むことをおすすめします。
私が給料の上がらない会社を辞めてebay事業で独立した際も、こちらの書籍の内容は非常に参考になり、合計で50万円近く起業時の費用を抑えたり、手堅い投資を開始することができました。
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当ブログで解説している「簿記2級」の知識は、学べば学ぶほど手元に残せるお金を増やせる知識です。
ぜひ一緒に「簿記2級」の知識を学び、大増税時代の日本を上手く生き抜いていきましょう!!(`・ω・́)ゝ
最後に、ここまで読んでくれたあなたに心からの感謝を。ありがとうございました(* ᴗ ᴗ)⁾⁾