投資の基礎知識:移動平均線(パート1)【 株の買い時・売り時を見極めるサイン】

増やす力

移動平均線を読み解ければ、大きなトレンドに乗って大きな利益を狙うための売り時買い時を見極めることができます!!∠( ゚д゚)/

1.そもそも移動平均線って何?

移動平均線とは、「ローソク足」の動きを「一定期間の動き」として「ならし」その期間中のトレンドを示した線のことです。
(「ローソク足」を知らない方は、こちらの記事で「ローソク足」について図解も交えて説明してるので、ぜひご一読ください)

株価の大きな流れを投資家に教えてくれる、伝家の宝刀ですので、手堅い投資のためにもしっかり理解しておきましょう。

「移動平均線」とはその名の通り「移動平均」のことで、株の世界における「移動平均」とは一定期間の終値の平均値を差します。

例えば「一定期間=5日間」とした「5日移動平均線」の場合、下図(移動平均値の計算例①・
②)の様に「移動平均値」の計算が行われ、「5日分の移動平均値をつないだ線」として表現されます。
株のチャートの移動平均値の図解(その2)
株のチャートの移動平均値の図解(その2)

「移動平均線」の「一定期間」の長さの取り方は数多くありますが、歴史の中で最も参考になるとされてるのは25日間75日間200日間の3種類です。

下記に25日間・75日間・200日移動平均線の実例を示します。(参照元:Trading View より【住友倉庫(2021年11月27日時点)】)
移動平均線(25日・75日・200日)の実例
これら3種類の線は非常に有用で良く使われることから、ほとんどの証券会社のチャート表示機能に組み込まれています。(ちなみに、私の使用している楽天証券ではデフォルトで表示されています。)

それでは続けて、これら3つの移動平均線の具体的な使い方について見ていきましょう。

2.最初に見るべきは75日移動平均線

75日移動平均線を最初に見るべき理由は、企業の直近の四半期決算の内容に連動した移動平均線だからです。

四半期決算とは、1年を4期に分けて3カ月に一度、企業が公表する直近の業績情報のことです。

日本においては金融商品取引法によって正確な情報を公表することが企業に義務化されており、上場企業は四半期末から45日以内に「四半期報告書」という、企業の業績を示す全ての情報が詰まった資料を公表する必要があります。

もしその内容を企業に都合の良いように粉飾したりすると国家の法によって裁かれるため、投資家にとっては非常に信頼のおける情報となります。

だからこそ信頼性の高い四半期決算情報に連動した75日線は、大きなトレンドを見極めるために一番最初に見るべき移動平均線なのです。

75日線が上を向いている場合、それは直近の2・3ヶ月間で株価が上昇していると判断することができます。

3.次に見るべきは25日移動平均線

75日線を確認してトレンドが発生したことを確認したら、次に25日移動平均線を確認して直近1ヶ月の傾向を確認しましょう。

75日線で大きなトレンドは判断できますが、直近1ヶ月で株価に大きな影響を与えるイベント(株価を大きく押し上げる「自社株買い」や「増配」など)が起こって、トレンドが急激に変化している場合もあります

そうした直近のイベントによって株価が短期的にどの様な変化を起こすかを予測するため、25日移動平均線を確認しましょう。

4.最後に200日移動平均線を確認して買い時・売り時見極める

200日線は10ヶ月から1年ほどの長期の傾向を表しており、200日移動平均線に株価が近づいたところが高い確率でトレンドの大きな転換点になります。

この「200日移動平均線に株価が近づいたところ」は、主に1年以上の長期投資の「売り」・「買い」のポイントとして使われます。(短・中期の投資で使うことは少ないです。)

200日という長期のトレンドなので、直近2・3ヶ月程度では向きがすぐに変わったりはしません。

ずっと上昇を続けていた株価が徐々に下がっていった場合、上向いていた200日線がだんだん平たくなっていき、大きなトレンドの転換点が近づいていることを示しています。

また、株価が変化を続けて200日線にタッチすると、それ以上株価が下がらない「支持」として作用したり、それ以上株価が上がらない「抵抗」として作用したりします。

下図に200日移動平均線が「支持」として作用している実例を示します。(参照元:Trading View より【住友倉庫(2021年11月27日時点)】)
移動平均線のサンプル

5.まとめ

まとめると、下記の様になります。

  1. 移動平均線とは大きなトレンドを見極めるためのツール。
  2. まず75日移動平均線で、四半期決算の情報が考慮された直近2・3ヶ月のトレンドを確認する。
  3. 次に25日移動平均線で、直近1ヶ月で株価に大きな影響を与えるイベントなどがなかったかを確認する。
  4. 最後に200日移動平均線で、過去10ヶ月〜1年間の長期トレンドから株価の「抵抗値」または「支持値」を確認する。(特に「抵抗」に近づいている場合は底値で株を買える時が近いサインなので、要チェック!)

以上、投資の基礎知識:移動平均線(パート1)【 株の買い時・売り時を見極めるサイン】について説明させて頂きました。

株式投資は正しい知識・メンタルを身につければ、手堅く資産を増やしていける立派なスキルです。

これからも、ぜひ一緒に学びながら資産を手堅く増やしていきましょう(`・ω・́)ゝ

最後に、ここまで読んでくれたあなたに心からの感謝を。ありがとうございました(* ᴗ ᴗ)⁾⁾