投資の基礎知識:ローソク足の読み方(後半)
前回に引き続き、ローソク足の読み方を学んでいきましょう。
前回の「ローソク足の読み方(前半)」では主に、ローソク足の陽線・陰線・実体について説明させて頂きました。
今回はその続きで、市場の投資家心理を読み解くための「ひげ」について説明させて頂きます。
1.「ひげ」の「長さ」と「位置」で市場の投資家の心理がわかる
「ひげ」の「長さ」と「位置」を見ることで、市場の投資家がその株式をどの様に考えているかを、推測することができます。
「ひげ」が長ければ長いほど、市場の投資家たちの「迷い」が大きいことを示しており、その後の動向を予測することができます。
当記事では、最も基本となる7種のローロク足について、説明させて頂きます。
1-1.下に長いひげを持つ陽線
下図の様な「下に長いひげを持つ陽線」は、株価を一度大きく下げたものの、引け(取引終了時間)にかけて大量に買いもどされて陽線で終わっていることを表しています。
これは株価上昇の勢いが強いことを意味しており、投資家にとっては「買い」を検討する状況になったことを示しています。
1-2.上に長いひげを持つ陽線
下図の様な「上に長いひげを持つ陽線」は、株価を一度大きく上げたものの、引け(取引終了時間)にかけて大量に売られて陽線で終わっていることを表しています。
これは株価上昇の勢いが弱まったことを意味しており、投資家にとっては「売り」を検討する状況になったことを示しています。
1-3.下に長いひげを持つ陰線
下図の様な「下に長いひげを持つ陰線」は、株価を一度大きく下げたものの、引け(取引終了時間)にかけて大量に買い戻されて陰線で終わっていることを表しています。
これは株価下落の勢いが弱まったことを意味しており、投資家にとっては「買い」を検討する状況になったことを示しています。
1-4.上に長いひげを持つ陰線
下図の様な「上に長いひげを持つ陰線」は、株価を一度大きく上げたものの、引け(取引終了時間)にかけて大量に売られて陰線で終わっていることを表しています。
これは株価下落の勢いが強まったことを意味しており、投資家にとっては避けるべき銘柄であるとともに「損切り」を検討する状況になったことを示しています。
1-5.ひげの無い陽線
下図の様な「ひげの無い陽線」は、株価が始値から終値にかけて一方的に値上がりしたことを表しています。
これは株価上昇の勢いが極めて強いことを意味しており、投資家にとっては、高い確率でその後の値上がりが見込めることから「買い」を検討する状況を示しています。
1-6.ひげの無い陰線
下図の様な「ひげの無い陰線」は、株価が始値から終値にかけて一方的に下落したことを表しています。
これは株価下落の勢いが極めて強いことを意味しており、投資家にとっては絶対に避けるべき銘柄であり、もし所有していたら一刻も早い損切りが必要となる状況を示しています。
1-7.十字架
下図の様な「十字架」は、株価が上下したが始値に戻ってきたことを表しており、「買い」と「売り」が拮抗して、「投資家全体が迷っている」状況を示しています。
この十字架が高値圏の天井、または安値圏の底で現れると、反対方向への転換を示すサインとなることが多いです。そのため、投資家にとっては大きく買いまたは売りを入れる直前のサインになるため、非常に注目すべき状況を示しています。
以上、最も基本となる7種のローソクについて説明させて頂きました。
2.注意:ローソク足で読めるのは短期の未来
日々の詳細な株価の値動きは、ローソク足を通して投資家心理を読み解くことで、予測することができます。
ただし、ローソク足だけでは日々の細かな値動きに惑わされてしまい、「大きなトレンドにのって利益を何倍にもする」という視点を持つことはできません。
長期で株価の未来を予測する場合は、その企業の業績やビジネス戦略を踏まえて成長性を分析したり、移動平均線・MACD・ボリンジャーバンドといった長期向けのテクニカル分析を組み合わせる必要があります。
配当金目的など長期投資をする場合は、直近のローソク足だけを見て購入銘柄を判断しないよう、注意しましょう。
長期投資のためのチャート分析法については、
株式投資は正しい知識・メンタルを身につければ、手堅く資産を増やしていける立派なスキルです。
これからも、ぜひ一緒に学びながら資産を手堅く増やしていきましょう(`・ω・́)ゝ
最後に、ここまで読んでくれたあなたに心からの感謝を。ありがとうございました(* ᴗ ᴗ)⁾⁾